メンタリズムについて色々調べていたところ有る興味深いメンタリズムトリックを知りました。
その名前は「The trick that fooled Einstein」。
直訳すると「アインシュタインをだましたトリック」です。
何?
20世紀最も頭のきれがいい人と言われるアルベルト・アインシュタインを騙したトリックとはどんなものだろうか。
しかも、数学の原理を使っているので間違いなく驚くと思います。
では、アインシュタインが騙されるメンタリズム・トリックとはどのようなものなのか。歴史を感じながら、自分の脳を活性化させてください。
アルベルト・アインシュタインは、ご存知、ノーベル賞を受賞した物理学者です。
光量子説、ブラウン運動、特殊相対性理論、一般相対性理論など一般人が何の事か想像すらできないような難問を証明しようと数多くの論文を発表した現代物理学の父と言われるくらいの偉大な人です。
でも、学問ばかりではなく、ユーモアセンスがあり、辛口では有るが適時に適切な発言をする、人の悲しみをとても理解できる人だったという。
また、一般人のIQは85から115だと言われているが彼のIQは160だと言われています。135のIQを持つ人は世界の人口の1%にもならないと言われているから160という数字はいかに凄い数字か分かるでしょう。
こんな論理的思考力や常識力に優れ、ユーモアセンスがあり頭の回転が速い人をだます、しかも彼が得意であろう数学の問題でだますとはあり得ないことではないか。
さて、前置きをここまでにして本題に入ろう。
アインシュタインを騙したトリックとは
アインシュタインをだましたトリックは、Ai Koranという名前で有名なメンタリスト、マジシャンEdward Doe氏が提案したコインを使うトリックです。
バケツいっぱいコインを準備し、観客からサポータを一人呼びます。そして準備したコインから一握りのコインを取るようにたずねます。
サポータがコインを握り取った後、Koran氏も一握りのコインをとり数えておく。この時点でKoran氏は自分のコインの数は分かりますが、サポータのコインの数は分からないです。
そして次の3つの発言をしてサポータが持っているコインの数を当てる。
- 私は貴方が持っているコインの数と同じ数のコインを持っています。
- さらに6個多いコインを持っています。
- そして、残ったコインを貴方が持っているコインに足すと15個になります。
アインシュタインをだましたトリックでやる事はこれだけです。
一見するとサポータが持っているコインの数を予想して当てているかのように見えますが実は三つの発言に数学の原理が隠されているのでサポータがどれだけのコインを持っていても当てる事ができます。
実演しながら上記3つの発言が一つ一つ証明されるのか見てみましょう。
今、貴方はKoran氏、サポータは貴方がトリックをかけたい誰かだと思ってください。
アインシュタインを騙したトリックの実演
実は、トリックは相手に先にコイン取らせる事から始まっています。相手が先に取る様子を見ているのでどれくらいの量を取ったか大体分かる。
そして、相手より多いコインを取りましょう。ここがポイントです。
相手より少ないコインを取れば上記の3つの発言が成り立たなくなるからです。仮に相手が14個のコインを取ったとしましょう。その場合は自分が相手より多いコインを取る必要が有るので15個以上が必要になります。
とりあえず多めに21個を取ったとしましょう。
今、相手が14個のコイン(貴方はまだ知りません!)と貴方が21個のコインを持っています。コインを取った後数えたので自分が持っているコインの数は知っています。
準備ができましたので、上記の3つの発言に照らし合わせてみてみましょう。
1つ目の発言
私は貴方が持っているコインの数と同じ数のコインを持っています。
貴方は21個のコインを持っているので14個のコインは当然あります。14個のコインを机の上に置くと手元に7個残ります。
1つ目の発言が証明されました。
2つ目の発言
さらに6個多いコインを持っています。
今手元に7個のコイン有るので当然6個は有ります。6個のコインを机の上に置くと手元に1個のコインが残ります。2つ目の発言が証明されました。
3つ目の発言
残ったコインを貴方が持っているコインに足すと15個になります。
相手が持っている14個のコインと貴方の手元に残った1個のコインを足すと15個になります。3つ目の発言が証明されました。
このままでは、コインの数を予想して言い当てているにしか聞こえないので数学の数式に置き換えてみましょう。
相手が持っているコインの数を知らないので「X」とします。
そこで3つの発言にまた照らし合わせてみましょう。
1つ目の発言「私は貴方が持っているコインの数と同じ数のコインを持っています」。これは単純に「私はX個のコインをもっています」になる。
2つ目の発言「さらに6個多いコインを持っています」。これも単純に「私はX+6個のコインをもっています」になる。
3つ目の発言「残ったコインを貴方が持っているコインに足すと15個になります」。この発言を数式にすると「21-X-6+X=15」になる。
数式を求めると「15=15」になり発言が証明された事になる。
これでもちょっと分かりづらいので数式をまとめてみましょう。
相手が持っているコインの数がXなので私が持っているコインの数はX+6+(15-X)になります。
数式を分解してみるとX+6+15-Xとなり結果が21になることはわかる。
あれ、最初から「私は21個のコインをもっています」とだけ言っているようなことだったではないか。単純な数式を言い方に上手く変えて言っているだけではないか。
アインシュタインは数学の問題に落ちたんじゃなく、メンタリストの発言の仕方に騙されたんですね。
ここで1つ解説を残しているところがある。気づいているでしょうか。上記の2つ目の発言「さらに6個多いコインを持っています」です。
なぜ、6でしょうか。
6は、自分が持っているコインの数から相手が持っているコインの数を引いた結果以下の数字になります。
上記の場合は21-14=7になるので7個より少ない任意の数字です。
7個以上の数字でも数式的に上記の3つの発言が成り立ちますがマイナス値になりトリックとしては不現実的になるのでマイナスな値にならないような小さい値にしましょう。
安全なのは1です。
アインシュタインをだましたトリックはコイン以外にカード、消しゴム、ネジ、鍵、ペットボトルの蓋など色んな小物を使って披露する事ができます。
小銭を使って金額を当てるようなトリックまでもできちゃうのでどんな場でも盛り上げてくれるネタになる。
などメンタリズムには数多くトリックがあります。本サイトで次のメンタリズム種明かしを紹介しています。
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