と言いたいところですが、実は人間の判断の8割以上が外見や見た目に基づいて行われていると言われている。
今までの経験が積み込まれた無意識的な判断と意識的な判断が重なるためその判断に強い自信を抱く。
他人を評価する時も同じです。
服装、髪型、髪色、使っているペンやメガネ、履いている靴、靴下、着ている上着、帽子など外見の全てが判断材料になる。
メンタリストのパフォーマンスをみてもメンタリストが外見で判断材料を多く集めることがわかります。
メンタリストが観客からペンやお札、アクセサリーなどを借りる光景はよく見られる。
質問に答えてもらうためにわざわざ自分の近くまで呼んだりする。
実は、使っている物や外見を観察する事で相手に対する判断材料を集めているのです。
例えば、メガネをかける人はなんとなく頭が良さそうに見える。
昔からの流れ、メガネをかける人は本をよく読み、勉強が出来る真面目な人という無意識の判断が根強く残っているからです。
そして勉強が出来る人は社会的な地位が高い傾向があるので信頼出来る人という判断にもなる。
この判断心理を意識して知的で真面目な人をアピールしたい時にメガネをかける人もいます。
例えば、テレビのニュース番組に出演する芸能人がメガネをかけている光景です。
落ち着きがあって、頭がいい人という印象を受ける人もいるが単純に頭がいいと思われたいんだなと判断する人もいる。
アクセサリーはどうでしょうか。
指輪に人の性格や生活基準、周りにどんな人がいるのかなど鮮明に出る。
例えば、左手の薬指に指輪を付けていれば既婚者、右手の薬指に指輪の人は婚約者がいると誰もが当たり前のように気づく。
さらに、女性の結婚指輪から相手にどれだけ大事にされているのかある程度判断できる。
指輪の質や値段から幸福度も推測できる。
指輪の使い込み具合、状態から結婚からの年数、家事の頻度などが大体想像できる。
指輪だけでこんなに多くの事が推測出来るのです。
さらに結婚指輪と服装で結婚生活がどれだけ充実しているのか判断の精度が上がります。
指輪を扱う人だったら経験によって指輪を身につけた年数をぴったり当てる人もいるくらいですからある程度訓練すればその辺りの想像も出来るようになるでしょう。
ペンもそうです。
高そうなペンだったら普段から書く機会が多く、ペンにこだわりを持つ人という判断ができる。
さらに深堀するとペンを人の目につくところで使う、ペンの使い勝手に拘っていそうなのでジャーナリスト、雑誌の編集者あるいはそれに似たような職業の人だと推測できる。
1990年代に広まったペンに関する都市伝説的な話がある。
青ペンを使うと頭がよくなるという話です。
根拠があったのか口コミが広がり当時の学生達の間に青ペンがかなりブームになったと言います。
今でもその時の習慣を続けて青いペンを使い続けている人も多いそうです。
年齢とペンの色を総合的に判断して大体その時代に学生だったら昔から勉強熱心で向上心がある人と判断できる。向上心があり、勉強熱心の人は社会的に高い位置についているという推測が可能になる。
では、服装はどうでしょうか。
普段服装にあまりこだわらない人がある日ピシッとした姿で現れる。
その日が特別な日であると判断できる。真剣である心理状態の現れです。
また、普段から服装にはこだわらない人は他人に左右されたくない、マイペースな人だと判断できる。
逆に普段からピカピカな靴に線が通ったズボン、しっかりアイロンをかけられたシャツを着る人はこだわりが強く、完璧主義者であると推測できる。
完璧主義者は相手によって物事をやり通す力がある人だと判断される事もある。
人の服装が相手の判断にどれだけ影響を与えるのかを調査したアメリカのある心理学者の実験がある。
まず、公衆電話に10セントの硬貨をわざと残します。
そして次に公衆電話に入った人が出てくる時に2種類の服装の人が10セントが残されていたか聞いた時に相手がどのような反応を見せるのか調査しました。
その結果、安っぽくて、ダサい服装の人より高価そうで体にあった服装の人に相手の反応がよく10セントを返してもらえたという。
他人を服装で判断するなんて情けない事ですが服装が相手にいかに影響を与えるかこの実験結果から分かりやすいです。
一般的に目がいかない靴下からも人の性格や心理状態がわかる。
など外見で判断する事を意識するだけで相手に関する情報をかなり多く集める事ができる。
握手心理を知ることでも相手に関する有益な情報を集めることができます。ただ、妄想を広げすぎるとよくありません。根拠が薄い妄想が二重、三重と膨らむと真実より遠ざかる恐れがある。
外見の判断はあくまでも参考までです。
メインは内面です。また、自分が判断の対象にもなるので外見や振る舞いを見直すことで好感度を上げるというメリットもある。