人間が人間らしくいられ、高い知能を保てるのは実は、メタ知識のおかげです。
このメタ知識(meta knowledge)がなかったら、我々ホモ・サピエンスは猿の一種として1日のほとんどの時間を毛づくろいをしながら過ごしていたでしょうね。
今日は、そのメタ知識について話します。
人間は他の生き物と基本的に同じです。
脳があり、心臓があり、生殖器があり、生気に必要な臓器があり、それらがしっかり機能することで生力を維持しながら生きている。人間と他の生き物は全く一緒です。
生きるエネルギを必要とし、そのエネルギを食べる、寝る、増殖する、温もりを感じる、助け合うなどの行為でしっかり補っている。人間と他の生き物は全く一緒です。
お母さんの隣にいれば怖いもの知らずです。人間も、他の生き物も全く一緒です。
人間と他の生き物が根本的に違って来るのは、メタ知識が発達しているか、していないかだけです。
メタ知識が発達した人間がより高い知能を持ち、人類という文明を作り、地球という星でほぼ王者的な存在にまで進化している。
メタ知識があるから人間の知能が高い。
では、そのメタ知識とは何なのか。
メタ知識は、知識を認識する知識の事です。
つまり、自分にどんな知識が足りていて、どんな知識が不足しているのか把握する能力がメタ知識です。
知識を認識する知識 =メタ知識
そして、自分に足りない知識があると判断すればそれを意欲的に学べるのは人間だけです。
これができることで、知性が高く、知能をさらに高められるのです。
ホモ・サピエンスという生き物が賢い現代人になれたのは、このメタ知識を発達させたからです。
我々人間には、社交性というものがあります。
どんな小さな子供も、幼稚園に行けば周りに合わせて、自分を環境に適応させるように行動する。
周りを観察することで、どんな態度をとっていいのか、行けないのか、どんな行動に周りがどんな反応を見せるのか学習する。
そして、社交性と言って、周りと適用させて生きていく能力が身につく訳です。メタ知識が発達したからこれが出来るのです。
子供の代わりに子チンパンジーを幼稚園に行かしてみるどうなるでしょうか。
人間の子供と同じような行動、学習ができると思いますか。周りと自分の行動を合わせるように意識的な行動ができると思いますか。
歴史上、人間の社会に適用できたゴリラ、チンパンジー、オランウータンがいるという話もあるが、それは稀なことです。
しかも、飼育さんがいて、その人が付き添わなければ長く生きて行けないのです。
メタ知識が発達していないから自発的に自分に足りないところを発見し、進化しようとしないのです。
人間には、メタ知識があるから進化できる。
メタ知識があるのと、無いのでは明確な違いが出るのです。生きる力になる。
ロケットが作れるか、作れないか、美味しいそばが作れるか、作れないか、野菜が作れるか、作れないのか、コンピュータが作れるか、作れないのか、もっと改善させて行けるか、行けないかに差が生じてくる。
これは、人間が辿ってきた進化という細長い道のりの成果物なのです。
残念ながら、ここにきて人間の自慢のメタ知識が衰え始めている。自分たちのメタ知識を全く無視するように変わっている。
自分たちが生きる地球を破壊すれば行き場がなくなる事を知りながら、平気破壊している。
暴力が暴力を生む事を経験上知っているのに、お互いに暴力を振るう。
戦争にはいい事一つもない事を知りながら、平気で戦争の手段を取る。日本と韓国の関係はなんですか。引っ越しできないんだがら、お互いをもっと尊重して、調和して共存していく以外に道はない。
健康に悪い事を知っていながら体に悪い習慣を身につけてしまう。
やって悪い事を知りながら平気でやってしまっている。
自分たちのメタ知識を完全になめきっている。これは、自分たちを滅ぼす悪い行為です。全くダメです。
自分たちには、メタ知識という素晴らしい資源がある事は一瞬たりとも忘れてはいけないです。
メタ知識は忘れるな。無視するな。
人間を人間らしくしているのが、我々にしか発達していないメタ知識に他ならないです。
メタ知識をより良いことに活用するべきです。
このメタ知識の存在が、我々人間を他の生き物とは別次元までに押し上げた唯一な要素なのです。
メタ知識の存在を忘れてはならない。そして、無視してはならない。